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棚を購入しよう

できるなら誰だって、キレイに片づいた部屋で暮らしたい。 部屋が片づいているって、それだけですごい価値がある。
考えがすぐにまとまるし、イライラして誰かに当たったりしないし、いつでも気軽に人を呼べる。 なのに、それを実現するのは容易ではない。
少なくともそう思われている。 片づけても片づけても、あっという間にまた散らかるし、一生懸命「工夫」して収納しても、必ずそこからはみ出すモノがあって、いたるところに積み上がる。
「片づけなんて、やるだけムダなんじゃ?」という無力感を抱いたことがない人は、少ないに違いない。 そして、「どうして私って、こんなにダメなんだろう・・・」という自己嫌悪もl何しろ私がその一人だから、よくわかる.それが明確になると、今まで「ムリ!」と思っていた片づけや掃除が、俄然スルスルとはかどるようになるし、楽しいものになっていく。
やるべきこととやらなくていいことが見えてくる。 本書では、忙しい毎日を過ごす人のために、部屋を気持ちよく整えるための「お片「片づけるために片づける」のじゃなくて、「楽しく暮らすために片づける」。
でも、長年ぶつぶつ言いながら、散らかしては片づけ、詰め込んでは捨てる繰り返しの果てに、ようやく、自分に小さなOKが出せるようになってきた。 居心地のいい部屋を作ることって、実際はそんなにタイヘンなことじゃない。

顕微鏡レベルで除菌したり、隅から隅まで掃いたり拭いたりしなくたって、大丈夫。 大ざっぱな片づけでも、それなりに片づいて見える「ツボ」というものがあることがわかってきたし、殊勝げに自分を責めたって、部屋が片づくわけじゃない。
何より大切なのは、「何のために片づけるのか」をハッキリさせることなのだ。 なかなか片づけられないけど、毎日心地よく暮らしたい!+「散らかってて帰りたくない」場所にしないために平日の疲れの残る朝は、できるだけ長く寝ていたい。
カーテンを閉めきり、毛布にくるまって朝寝を楽しむ。 起き出すのは昼近くか、へ夕すれば昼過ぎてから。
寝足りない目であたりを見回すと、そのあまりの散らかりにガックリ・・・。 雑然とした空間では、朝食も食べる気にならない。
新聞を抱えて近所のファミレスかファストフードで食事をとり、コーヒーを何度もおかわりする。 重い腰を上げて家に帰り、ようやく片づけの始まり。
床に落ちているものを拾って、ベッドや椅子に積み上げる。 その中からより分けたものを、洗濯機に突っ込む。
せっかく休日キレイにしても3日後にはグチャグチャ休日の朝。 現れた床に掃除機をかけ、ねじれたカーテンをまっすぐにする。
たまった新聞と雑誌を束ねてビニールテープで縛り、玄関のそばに積み上げる。 燃えるゴミ、燃えないゴミ・・・。
呪文を唱えながら、積み上げたモノの中から、捨てるモノをより分ける。 畳み、揃え、ホコリを払い、水拭きする。

洗濯物を干す。 こうしてようやく、人心地つく。
手足を伸ばせる空間が出現する。 気づくと陽は傾き、貴重な休日は終わろうとしている。
ヤレヤレ!それでも、このお片づけ作業、毎日はできなくとも、終わればそれなりにスッキリするし、気持ちがいい。 願わくは、この状態がずっと続いてくれたら!ところが、そんなことは金輪際ありえない。
すぐ元に戻せるなら、散らかるのもこわくない!片づけた端から散らかり、拭いたそばから汚れるのが部屋というものである。 よく晴れた日の明るい窓辺に座って、掃除した後の空中を眺めてみるといい。
ひっきりなしにホコリが舞い降りているはずだ。 あんなに一生懸命掃除機をかけたのに、少々歩き回れば、またすぐに部屋の隅にはホコリがたまる。
磨いたガラスに誰かがペタリと手跡をつける。 45リットルのゴミ袋はたちまちいっぱいになる。
雑誌の「お片づけ」企画には、「もうこれで2度と散らからない片づけ法」が何度も特集きれる。 でも、そんなのウソ。
片づけても片づけても、絶対にまたすぐ散らかる。 そうじゃない人なんて、いる”散らかさないでいられる人がいるとしたら、その人はきっと息もしていないに違いない。

生きている限り、暮らしは散らかるもの。 どんなにキレイに片づけたって、その状態は3日後にはまったく同じに戻っているのだ。
だから、覚えておこう。 「ニ度と散らからない」はありえないって。
でも、大丈夫なんだということも、一緒に覚えておこう。 片づけても片づけても必ず散らかるけど、散らかっても散らかっても、必ず片づくのだということを。
お片づけは永遠に続くけど、コツを飲み込めば、散らかる速度は遅くなり、片づく速度は速くなる。 それがわかれば、お片づけそのものが楽しくなる。
どうせやらなきゃならないお片づけなら、うんと楽しんでしまったほうがいいのだ。 どんなに一生懸命片づけても、キレイな状態はつかの間。
半日もすれば、あそこが崩れ、ここに積まれ・・・。 あっという間に散らかりが再現される。

それをまた片づけていると、なんだか神話に出てくる、火を盗んだ罰に、転がり落ちる岩を何度も山頂に戻す話みたいな気がしてくる。 「これは何かの罰なの”」。
もちろん、それは罰じゃなくて、人が暮らしている以上、当然の現象で、水が高いところから低いところへ流れるような、水を火にかければやがてお湯になるような、一種の物理法則と言っていいのだ。 ここから導かれるもっとも妥当な結論は、これである。
「なるべくラクに片づけること」。 どうせすぐ散らかるに決まっているのだから、隅から隅まで徹底的にキレイになんてしなくていい。
そもそも、そんなに徹底できないし。 ビッグバンドジャズの巨匠、カウントベイシーに、「最小の音符で、最大のスウィングを」という名言があるが、これを片づけに当てはめるなら、「最小の片づけで、最大のパフォーマンスを」。
どんなに片づけても、また散らかるに決まっている。 片づけは好きじゃないし、得意じゃない。
散らかった部屋も好きじゃない。 そこで、片づけを、物理学のように考えてみよう。
ここでは、以下の法則のもと、2つの条件があるとする。 「ついで」レベルのラクな方法でOKたとえば、片づいて見えるための最大のポイント床を極力広く見せるために、「床の上のモノだけは、全部拾って一カ所に集める」。
全部磨いていられないから、「水回りは、蛇口と鏡だけ磨く」。 出しっぱなしのモノを、きちんと置かれているように見せるために、「すべてのモノのラインをまっすぐにし、角を揃える」。
隅から隅まで片づけなくても、これだけで結構(パッと見には)片づいて見えもうひとつ大切なことは、片づけを流れ作業的にしてしまうことで、作業への抵抗感をなくし、「意識しないうちに片づけてしまう」状態に自分を持っていくこと。 たとえば、物干しハンガーの下に洗濯カゴを置いておき、大きなものは畳みながら入れてしまうとか、部屋中に散らばったモノを拾い集めたカゴを小脇に抱え、リビングを時計回りに回りながら、モノを元の収納に戻していくとか。
このとき音楽のひとつもかければ、半ば無意識のうちに「片づけ」ることができる。 言ってみれば、錯覚を利用して自分を騙すわけだが、苦痛なく片づけができるようになるという点で、いかに自分を騙すかを考えることは、とても重要だ。


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